東京

本棚が届いたので早速本を引越しさせた。かなり良い具合だ。これに入らなくなるくらいの本を手に入れているときには、この家をすでに出ているかもしれない。

 

90〜00年代の秋葉原に対する懐古的なツイートを見た。しかしなにせ世代ではないので、古き良き秋葉原を知らないし、それが今と比べてどれほど良かったのかはわからない。今の秋葉原は人通りの少ない真夜中が一番良いと思う。そこから御徒町まで歩くのが楽しい。

個人的には、秋葉原から御茶ノ水へ歩く途中の万世橋とか、その先のあたりの雰囲気がすごく好きだ。あそこにはきっと、古き良き秋葉原よりもずっと前に失われた東京の姿があったに違いないと思っている。

 

東京の姿といえば、御茶ノ水からさらに歩いた先にある神保町にも、古き良き東京が残されている。ただ、夜に歩いても秋葉原御徒町のような感じはない。東京というのは本当にデカい。ロンドンは東と西で雰囲気が異なる、というが、東京をそういう風に分類したらいくつにも分かれてしまう気がする。

これからの秋葉原にも、歴史の片鱗は残るだろうか。万世橋付近のように残る(あるいは残されている)ものがある一方で、80年代からすっかり様相の変わった渋谷を見ると、なんとも言いがたい。懐古趣味のある人間は路地裏に逃げ込むしかなくなる運命かもしれない。