2022-02-22 雪の降る日 詩 地下室でぼくの頬をなでようとした その傷だらけの手は 首を絞めることを厭わないのに 触れることさえためらう こどものように歌ってみても きみは 泣くことも笑うこともできない きみがつまずいてみてできた傷は その手の傷とは似ても似つかない 夢から夢へ そしてついには醒めた夢の中で 手にまとわりつく鈍い痛みに 恍惚を見出すとき きみはその手で踏み出すことができるだろう 雪の降る日に