霊感

人生において何か追い求めていたことが成就して、そのために自らの探究が中断されるということがあり得るのか? 例えばスピリチュアルに傾倒していた人が高校以来想っていた人と再び結ばれたときに、そこで彼にとって精神世界が意味を失うのはなぜなのか。

おそらく、精神世界はその人にとって真に追い求めるべきものではなかったのだろう。彼にとっては追い求めていた人こそが探究の対象であり、スピリチュアルはその虚像であったに違いない。霊感が失われたと思うとき、人は実はそれが何であったかを理解し、それを手にしているだけなのだ。